朝、窓を開けたとき、
少しだけ空気が違うと感じる日がある。
夏の重さの中に、
ほんのわずかなやわらかさ。
それだけで、
季節が動きはじめていると、なんとなくわかる。
でも昼になると、まだ暑さはそのまま。
外に出た瞬間、
あの強い光。
まだ、続いている。
完全に変わったわけじゃない。
むしろ、まだ夏の中にいる感覚のほうが近い。
こんな時期、ありませんか?
少し楽になってきたはずなのに、
体の奥に残っているものが、うまく抜けない。
朝と夜はやわらいでいるのに、
昼だけが、まだあのまま。
私はこの時期、
外から戻ってきたときに、ふっと力が抜けることがある。
何かをしたわけじゃないのに、
ただ戻ってきただけで、少し楽になる、あの感じ
夏のあいだに受け取っていたものは、
思っているより多いのかもしれない。
秋口に落ち着かない理由は、夏の感覚がまだ抜けきっていないからだろうか?

光も、熱も、音も。
強かったぶんだけ、
抜けるのにも少し時間がかかる。
でも、無理に整えなくていい。
変えようとしなくても、
少しずつ抜けていくものがある。
夕方になると、
空が少し高く見える日があったり、
どこからか虫の音が耳に入ってくる。
その瞬間、
もう次に向かっているんだなと気づく。
整えるというより、
整ってくるのを感じる時間に近い。
外に出やすくなったり、
風が気持ちよく感じられたり、
食べるものが少し楽しみになってきたり。
気づくと、前より楽になっている。
そう、それで十分。
全部が一度に変わらなくてもいい。
抜けきらないままの時間も、
ちゃんと季節の中にある。
それは少しずつ軽くなっていく途中だと思う。
そのまま感じていれば、
気づかないうちに、ちゃんと整っている。

